いい ちいさな ものづくり

使い込んではじめて完成する。誰かの暮らしの一部として溶け込む、Damasquinaのやわらかな革

ー 作り手

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ユネスコ無形文化遺産登録された美濃和紙、茶人に愛された織部や志野で有名な美濃焼など職人技によって生まれる美しい工芸品や、重要伝統的建造物群保存地区 になっている“うだつのあがる町並み“もある岐阜県美濃市。

この旧い町並みの一画から革小物のブランドとして2004年にスタートしたDamasquina(ダマスキーナ )さん。Made in Japanにこだわり、一点一点、職人の手作業による丁寧なものづくりに励まれています。今では革製品以外にも真鍮のアクセサリーやニット製品なども展開し、岐阜県内に直営店を3店舗構え、全国のセレクトショップで取扱いもある人気のブランドです。

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直営店『DAMASQUINA MINO』。歴史的景観に溶け込むような外観です。

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Damasquinaさんの作品は手馴染みがよく、いつまでも触っていたくなるほどなめらか。革独特のぬくもりが持つ人の手に伝わってきます。

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こちらは掌サイズだけれど、作りは本格仕様なバッグ。見た目以上に容量があるので、”ちょっとそこまで”のお出かけ用財布や旅行中のアクセサリーケース、中には裁縫道具入れとして使われるお客様もいらっしゃるとか。
アイデア次第で使い道がひろがる遊び心満載のアイテムです。

ナップサック

さらにタフな使い方に応えるべく、10年の歳月をかけて開発した超軽量・超強度の『Waterproof Leather
』。革は水に弱いといった定説を覆すような作品です。あえて防水機能は生活防水程度に抑え、速乾性とそのしなやかさが長年に渡り損なわれないという点が最大の特徴です。

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また革の他にも、ブランドの世界観にマッチする真鍮のアクセサリーや、地元の伝統産業である美濃和紙を使って作られた靴下などの作品も制作されています。

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ダマスキーナは「モザイク」という意味です。弊社作り手がブランドを立ち上げるときに当時の師匠につけて頂いた名前となります。由来は定かではないですが、岐阜の刀鍛冶が作る刃物に使用されているダマスカス銅も関係しているとちらっと聞いたことがあります。ダマスカス銅は異種の金属を積層鍛造して製作されているものなのですが、今考えてみると革製品からスタートし、今ではニット製品やアクセサリーなど幅広い素材やカテゴリーの自社製品を展開しているので、色々な種類の商品を製作し成り立っているダマスキーナはダマスカス銅みたいだなと思います。

まさにブランド名の由来通り、様々な方面にものづくりの面積を広げていっていらっしゃいます。

ーものがたり

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はじめから使い込んだような風合いが特徴のDamasquinaさんの革製品。手馴染み良くしっとりとした質感で、使う人の気持ちまで柔らかくなりそうです。
この風合いを出すために、日本の温暖湿潤気候に適した製法で染め・オイル漬け・裁断・縫製まで、熟練の職人が手作業で1点ずつ丁寧に仕上げています。
また、革は使いこむ事で完成品になるという考えのもと、独自に開発したレザーオイルでエイジングコントロールをしたり、革とともに馴染んでゆく真鍮でスナップボタンなどのパーツをオリジナルで制作したりと、理想の仕上がりのために自分達でできることは全てするという徹底ぶりです。

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革製品が多くの人から愛される理由の一つに、『経年変化を楽しめる』ことがあると思います。長い年月使い込まれた革製品が見せる、艶やかでしっとりと味わい深さを増していく表情に魅了されて、買い求める人も少なくないはず。けれどその反面、雨の日は使えず、日々のお手入れも欠かせない。それが億劫に感じて使う頻度が少なくなってしまうことも・・・。

そんな淋しいことにならないよう、Damasquinaさんの製品は基本的にお手入れ不要で、雨の日の使用もok。お天気やお手入れに悩まされることなく道具感覚で気負わずに使うことができます。

普段気が付いたら毎日使っていた、気が付いたら長年愛用していたなど使い手の生活の一部になるような商品づくりを目指しています。

ー想い

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革製品を作るとき、「革を素材に仕立てる人」と「革を仕入れて製品を作る人」と分業することが一般的です。「餅は餅屋」というようにその道のプロに任せることは、完成度を高める方法のひとつです。全てを自分でやるには手間も時間も、もちろんコストも膨大にかかってきますから・・・。それならば効率よく得意分野に専念してパフォーマンスをあげるというのがものづくりのセオリーなのかもしれません。

しかし、Damasquinaさんは、一貫して自社で全ての工程を担うことを選びました。

自分たちが良いと思うものを製作し、自分たちの声で直接発信し良さを伝えていきたいという想いからブランドも商品も店舗も出来上がっています。

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一つの製品を作り上げるのに気の遠くなるような時間と手間をかけられるのは、この創業の原点となる想いを持ち続けているからこそ。

「ただ目の前の素材、その先にいる使い手(きっと自分達も含め)に向き合い続けてきただけ」と言われてしまいそうですが、Damasquinaさんのものづくりに対する真摯な姿勢は製品を通して多くの人に伝わっているはずです。

雨の日も晴れの日も、特別な日もそうでない日も。これからも誰かの日常に寄りそう製品をつくり続けていただきたいです。

ー作り手情報

2021年2月18日


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