こぎん刺しのうさぎS 総刺しこぎんウサギ 　ひこばえ

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このこぎんウサギのテーマの「ひこばえ」とは。

木の根元にある芽が育つ枝のことで、成長力が旺盛らしく本来の木の成長の邪魔になるらしくあまり好まれてなさそうです。
が、ひことは曾孫から来ているそうです。

以前に作ったこぎん布の残りから、
そんなテーマのこぎんウサギが生まれました。

ぬいぐるみを仕立てた後の残りの布ってどうしてるの？　とよく聞かれます。

こぎんを刺すには直線的な形がいいので型紙が入る大きさでざっと四角形に切りますが、型紙は曲線なのであまりが出ます。
よほど小さいのでない限り、残しておいて他のに使います。大抵は耳や足などがとれるくらいは残るので、他のクマに使ったり、集めて全身こぎんタイプを作ったり。

今回は胴体部分に以前の布を使い、頭中央と足は新しく追加しました。
ひこばえのように、さらにパワーのある子になるように。

布や糸を無駄なく最後まで使い切る、あるものを活かすという、現代で言うアップサイクルの気持ちも大切にしています。
こぎん刺しをしていた当時も、布や糸は高価なので、大切に使っていたに違いありません。
なので私も、無駄にせず次の作品につないでいきます。

皆様も、手元にいるぬいぐるみと同じ素材の“兄弟”がどこかにいるかもしれないと、誰かとのつながりを感じていただけたら嬉しいです。

■こぎん模様「石畳に花こや結び花を合わせた縦枠」
伝統模様のひとつですが、縄文土器のようなエネルギーを感じる不思議な形の模様。
■素材
ミニチュアファー、スエード、ジョイント、綿、コングレス（こぎんの生地）、こぎん糸、リボン

■こぎん刺しと総刺しこぎんウサギとは
こぎん刺しは、青森県津軽地域に伝わる刺繍麻の着物の補強や保温が目的でしたが、
やがて着物全体を飾る模様として、たくさんの模様が生まれました。
「てこなこ」「きくらこ」など、津軽弁の名前が付いた模様や、
「紗綾型」「亀甲」「鱗形」など日本古来の縁起模様に由来する模様もあります。

「総刺しこぎんウサギ」は、こぎん刺しを生地全面に施した「総刺し」を使ったウサギ。
ウサギですが、テディベアと同じ方法で作っています。

小さいため、身近な空間に飾ることができます。
またバッグなどに入れて連れて歩くのにもちょうどいいサイズです。
小さなぬいぐるみと一緒なことで、気持ちが不思議と落ち着くこともあります。

首、手足が自由に動かせますので、お好みの表情にできます。
嬉しい時は一緒に喜んでいるように、
元気がでない時は、励ましているように、
見る人の気持ちに添えるように、あえて目鼻のパーツは付けていません。