バッグ　野の花シリーズV（アネモネをメインに）

　自分ではあまり使わない円周60cmほどのバッグですが、意外と需要があり、再販メールをいただくこともあり、気が向いた時に作っている野の花シリーズのバッグ。お断りしておきますが、当工房の作品は一点物です。「世界に一つだけ」を大切にしているので、再販メールをいただいてもお作りはしておりません。ご了承ください。
　今回はアネモネをメインに作ってみました。アネモネは野草じゃないけど、優しくて、思わず見入ってしまう花。プロジェクトペーパーにアネモネの絵を描きマス目を刻んでいきました。青紫系のアネモネ。まず、巾着で色の出方を確認。色の出方はイメージ通りだけど、アネモネというより矢車草みたい。「どうしよう？」と、友人や主人に聞いたら、「アネモネに見える！」と。「よし、これでいこう」と、バッグを編み始めました。
　コテコテの編み込みバッグには心を癒す魔法の力があります。編み始めた時、ちょっと嫌なことがあって、編みながら心がどす黒くなっていき、「いかんいかん」と、心の中で言いながら、底を編み、原っぱのイメージで、ベースをパープルでグリーン系の編み込みをして、アネモネに突入。編んでいるうちに、編み地が「大丈夫だよ。イライラしていいから、今は編むことに集中しようよ」と話しかけてきました。少しずつ心が整ってきて、クローバーの段に突入。心にはゆとりが生まれています。「クローバーは、ミックスヤーンを使おう」と、アイデアが浮かび、編んでいるうちに幸せ気分。「次は大好きなたんぽぽを続けよう」と、もう、心はハッピーです。たんぽぽには、イエロー系のザンビアプリントを使って、オレンジ色の糸もアクセントに、と、どんどん心が解放されてアイデアが浮かんできます。仕上げてみたら、心のどす黒さなんて微塵も感じられない、可愛らしいバッグの本体が出来上がっていました。「やっぱり編み込みってすごい」と、自分で感動。
　仕上げは、近所のホビーラホビーレで入荷待ちをしていたリバティを使おうと思っていて、入荷の連絡をいただいて購入して家に帰って合わせてみたら、合わなかった。そこで、倉庫（私の部屋）を探していたら、イエロー系のスリーピングローズを発見。合わせてみたら、いい感じ。早速仕上げです。最近、バッグのポケットには大きめなものを２つ付けています。一つはちょうど、スマホが入るように、そして、もう一つのポケットには、エコバッグや、マスクが入るようにと。苦手なミシンをクリアして、チクチク手縫いで編み地と合わせたら、爽やかな初夏の風を感じられるようなバッグに仕上がっていました。持ち手はバンブー。バッグが「よかったね。綺麗に仕上がって。大丈夫だよ。心がどす黒くなる時なんて、人間なんだからしょっちゅうあるよ。でも、こうしてその想いとつきあいながら一所懸命編めば綺麗に仕上げられるし、誰かがこのバッグを気に入って購入してくださったら、もう言うことないじゃん」と、褒めてくれました。
　今回は、サイズがいつもの野の花シリーズのバッグより、少し大きめ。色糸もかなりの数使用して、裏地もリバティなので、この価格でのご提供です。バンブーの持ち手と編み地をつなぐリボンは、すみれ模様のカフカリボン 。デリケートな作品なので、満員電車などでのご使用はお控えください。リボンが劣化した場合の交換は可能です。その場合、送料とリボン代はいただきます。お気に入りの作品に仕上がりました。

《使用糸》 コットンコナ（廃盤色を含む） 綿100％　
　　　　　アプリコ　綿100％　
　　　　　カブレ2005 綿　100％　
　　　　　スビンゴールド　綿100％　
　　　　　ダイヤコルソ　麻33％　アクリル35％　レーヨン32％　
　　　　　ザンビアプリント　オーガニックコットン100％　
　　　　　襲　絹100％
《裏地》 　リバティプリント（タナローン ）　綿100％
《持ち手》 バンブー　国産
　　　　　カフカリボン ドイツ製