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図示する自動散水管について、ホースは弁部本体1に接続されます。本体1にはパイプ2がねじ込まれ、その先端に調整ねじ7を介して心棒4に連結した金具3がねじ込まれています。金具3は回転止めのための小ねじ10により回転せずに軸方向にスライドできます。心棒4の先端にはOリング保持具5が固定されてOリング9がつけられ、保持具5と一体となった心棒4はばね保持具6により本体1の内部に保持された圧縮コイルばね8により、弁座に押し付けられています。調整ねじ7を左向きに回して緩めれば止水状態になり、右回しに閉めていくと開栓します。開栓すれば給水口から入った水は、パイプ2に流れ込み散水孔11から散水されます。
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使い方としては、内径7ミリのホースをつないで、植物の根もと付近で日光が当たる場所に水平に置くか垂直に立てて設置します。上水道に直接つないでも利用できますが、水圧の変動によるホースのはずれ事故や散水量が必要以上に多くなりがちであることから、専用の水タンクを設けることをお勧めします(災害時の非常水タンクにもなります)。放水と止水の設定は、水圧と日光の熱射に依存するため、周囲温度を勘案して決める必要があり、数回の試行錯誤が必要ですが、季節に合わせて2~3回設定すれば良いでしょう。
節水型自動散水管
¥4,000
在庫数:18
- オーダーメイド対応可
この製品は、1~2週間程度家を空ける際に庭やプランターの水やりを無人で行う自動散水管です。
この散水管の特徴は、日光があたっている時だけ、水栓が開いて散水されるというもので、電気は使わず、機械的に単純な構造のため、安価に作ることができ、壊れにくく、維持経費も不要のものです。普通の水道栓のような大きい口径の弁を開閉するには大きい力が必要となるため、弁のサイズは5ミリ程度と小さく、線膨張率の小さい真鍮製心棒を、線膨張率の大きいABS樹脂のパイプの中に入れ、熱膨張により心棒が弁を引き抜くような構造になっています。
パイプ長は25cmで、パイプの線膨張率は100ppm/°C、心棒の真鍮棒の線膨張率は20ppm/°Cなので、1°Cの温度上昇でパイプの伸びと真鍮棒の伸びの差は20μmとなります。ばねによる伸びを無視すると、弁の変位は10°Cあたり0.2mmに達し、ここで使用するOリングの弁を開閉するには十分な大きさです。夏の朝の気温が25°Cである晴れの日中に、太陽が昇って黒色のパイプに陽があたるとパイプの温度は優に40°Cを超え、朝の弁の位置から0.3mm開くことになります。散水弁が開いてパイプ内に水流があるとパイプが冷やされ、太陽熱による伸びを減じる働きがあり、特に給水の水温が低い場合には弁が閉じられるようになりますので、散水を間欠的に繰り返すこととなり節水につながります